
笠井 伸二
1981年 広島県福山市に生まれる
1999年 広島県立福山葦陽高校卒業
2000年 広島県呉市(株)新中組 左官業
2006年 25歳の時、交通事故で頸椎損傷で車椅子生活になる
2007年 大分県の国立別府重度障害者センターで絵と出会う
2014年 ギャラリースペース甦謳る(個展)
2017年 福山医療センター展示会
2018年 福山市内海町 sunny burgers 個展
2019年 (株)ウエスギ個展/福山市市民病院展示会
2020年 しんぐうグローバルガレッジ2人展
フクヤマツイストジャパン本店 個展
2021年 福山市鞍町 「燧治(ひうちや)」個展

message
私は25歳の時、広島で通勤途中に車に巻き込まれて頸椎損傷になりました。
当時勤めていた左官の仕事は、突然の事故により一変しました。そんな自分が今取り組んでいる絵描きは、考えるほどにとても不思議なものだと感じます。
絵を描き始めたのは2007年。
事故から1年の間に国立別府重度障害者センターへ転院し、一年の療養期間を経た後のことです。
その施設のリハビリのスケジュールの中に、書道の時間があり、何気なく取り組んだのが始まりでした。その後、絵にもチャレンジしてみたい、と色を付けるようになり、あっという間に自分の生活の中に「絵を描く時間」が欠かせないものになっていきました。
絵にのめり込む反面、現実は厳しく苦しくもありました。障害と向き合いながら前向きに進めるようになるまでは、長い時間がかかりました。
その頃の私は、たくさんの人の優しさに支えられていました。
国立別府重度障害者センターの医師や看護師、スタッフ、そして同じ境遇にいるたくさんの仲間に出会えたことは、何よりの励みになりました。
特に、同じように頸椎損傷を抱える先輩方との出会いは、今の私にとってかけがえのない財産です。
「焦らず、自分のペースで」「できることを少しずつ増やしていこう」
そんな言葉をかけてもらいながら、ゆっくりと前に進む勇気をもらいました。
退院後、地元の福山に戻ってからも、絵を描き続けることを決めました。
車椅子生活の中でも、自分ができることを模索し続ける日々の中で、絵は確実に私の心を支えてくれました。
少しずつ作品を発表する機会も増え、福山にギャラリーを建てたのも、少しずつ増えていく絵に対して、温かい声を拾い集めるためでした。
その積み重ねがあったからこそ、絵を描くことが日常になり、私の生きる理由にもなりました。
2014年には地元福山で個展を開きました。
「もっと多くの人に作品を見てもらいたい、たくさんの人と出会いを通して刺激を感じたい」
そんな思いが強くなり、地域の展示会やカフェでの個展にも積極的に参加するようになりました。
現在は、障害があってもできることを増やしながら、創作活動を続けています。
1. 絵を描くことを通して、自分自身と向き合う時間を大切にしています。
2. 3カ月に一度のペースでの展示を目指しています。たくさんの人が訪れる場で自分の作品を見てもらうことで、たくさんの刺激を受け、それが次の作品作りへの原動力になっています。
3. 地域とのつながりを大切にし、福山を中心に活動を続けています。
これからも、もっと自分自身と向き合いながら、作品を作り続けていきたい。
たくさんの人との出会いに感謝しながら、自分のペースで挑戦し続けていきたいと思います。
最後に、皆さんへの感謝の気持ちを込めて、一つ一つの作品に思いを託しています。
これからも、応援よろしくお願いいたします。