「SDGsな商店街~だれひとりとりのこさない街になったらいーな~」

 岡山の歴史を語るうえでここ表町商店街の存在は欠かせません。ここは戦後、焼け野原と化した岡山に希望のあかりをともし、復興を引っ張ってきた街です。映画館が立ち並び、毎月23日の「日切りの縁日」はまるで花火大会のような賑わいでした。それは活気あふれる、華やかな毎日が繰り広げられました。しかしいま、表町商店街の栄町から南エリアはシャッター街となりショッピング街としては崩壊しています。駅前への商業地の移動、車社会の発達にともなう空洞化、などが原因でしょう。多くの経営者やまちづくりのプロたちが、商店街は、流行・ブランド・店舗の入れ替わりで活性化は実現するのだ、という考え方で進んできました。そしてうまくいきませんでした。

 

ではいま、この地域はどうやって活性化すればよいのでしょうか?私たちは考えました。この地域はファッションやブランドを追う街づくりはあきらめ、「SDGsを実行する人、誰かのために社会貢献やボランティアをしたい、という人」が集まる地域になれば良いのではないかと仮説を立てました。SDGsの理念「だれひとり取り残さない商店街」をコンセプトとし、文化・アート・音楽・福祉をテーマとし集客のターゲット層をショッピング目的から、参加することへ変更し、人を呼ぶ商店街を目指します。

この活動をとおし、こどもや父兄、NPO団体のスタッフ、学生、音楽家・アーティストと観客などが多く集まりだした時点で、食事需要や活動拠点として飲食店や集まるスペースが必要となり商店街店舗が開き、経済活動が活発化すると考えます。また人材が必要となり雇用が増すことが考えられます。

環境的にはSDGsを目指す人材が集まることは必然的に環境問題は改善する方向に進むでしょう。アート活動も、企業の廃材のリサイクルアートが中心となり廃棄が削減され、CO2削減となり地球温暖化抑制となります。

 

わたしたちありがとうファームは6年間、障がい者90人、職員20人で、地域の方々の温かい協力を得ながら、表町商店街で活動してきました。現在表町商店街内に10店舗のテナントを出店しています。私たちがやってきたこと、できることと効果ですが

  1. 岡山市教育委員会の後援事業で、現在も年間1000人の小学生が参加する「ファミリーアートパーク」と進化版の「ハブラボKIDs」でこどもと父兄を集客します。企業から廃材を寄付いただきリサイクルアートを行い、こどもや教員には環境問題やエシカル発想「作る責任、使う責任」を学ぶ機会となります。こどもは障がい者の先生、大学生と創作時間を過ごし、思い出作りと才能や興味の発掘につながります。障がい者との協働を通して、誤解や偏見のない人となり、多様性・共生社会の創造を担う人材となるでしょう。チャリティーサンタの協力で、ひとり親・貧困家庭の子供たちを招待し、教育や遊びの提供をすることでこどもたちは意欲を持ち大学生・社会人となり、感謝の気持ちを持って数年後は自らが教えに戻って来るという恩返しが始まります。障がい者は、アート講師や焼うどんなどの提供・こどもの遊び場づくりで「誰かの役に立てる」という自信につながり、明るく積極的な人材になります。
  2. 表町3丁目にあるコチャエさんは我々に運営委託のチャンスをくれました。ここは文化・芸術・音楽のイベントを開催し、岡山の歴史を知る拠点として開発を進め、表町を訪れる方にコンシェルジュ的に情報案内をおこないます。1階にはグランドピアノがあり、小さなステージでは商店街の楽器店の協力を得て、サックスやフルート、ピアノのミニライブを行います。2階のギャラリーでは地元作家の個展を開催します。岡山県の歴史に触れ郷土愛に目覚めるきっかけとなる企画を立案していきます。
  3. 生活に困窮する大学生に昼食を無償で提供する「大学生がんばれランチ!」をありがとうファームカフェでおこなっています。食べにくる大学生へこどもたちへの教育・遊びをボランティアで行ってもらうことをお願いし、一緒に活動してくれるメンバーを創ることも目的としています。
  4. 企業にも積極的に応援をお願いしていきます。「ハブラボ」「こども商店街イベント」事業に協賛することで、自社ビジョンにSDGsを組み込み、社員の育成となり、心豊かで優秀な人材を採用する成果が増えるでしょう。
  5. これらの活動はきっと、新市民会館「芸術文化創造劇場」の芸術・文化創造のビジョンを自然に示すことになり、市民・商店街がともにオープンを歓迎する機運創出となると考えます。
  6. 最後に、アフターコロナ時代はもっと人間的なもの、ふれあいや助け合いなどに人々の興味は移り、お金よりも幸せに、安全に暮らしていきたい。誰かのために積極的に貢献していきたいというSDGs的な考え方が進むでしょう。本事業は、見返りを求めずGIVEしていきます。そして恩返しというバトンを渡したいという気持ちを創出し持続可能なコミュニティを創るのです。